銀座四次元ポケットpresents 山﨑晴太郎の銀座トークサロン銀座四次元ポケットpresents 山﨑晴太郎の銀座トークサロン

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EVENT REPORT

vol.52015.07.1019:30-20:30

渡邊恵太 × 山崎晴太郎 / REAL TALK SALON

山崎
今日はラジオという媒体の特性上、ちょっと分かりづらいところもあったかもしれませんね。ということで、せっかくたくさんの方に来ていただいているので、ラジオでもお話した『ライブテクスチャ』などを実際に見てもらおうと思うんですが、いいでしょうか?
渡邊
いいですよ。このiPhoneに入っているので、どうぞ。
山崎
ーiPhoneが参加者にまわされる。
渡邊
画面を2本指で1回タップすると動くと思うんですが、わかりますか?
参加者
おお、動いてます、すごい!
渡邊
たまに、本物の光源と勘違いする人がいるくらい結構よくできていて。ちなみにWebでも公開しているので(http://fms-cat.github.io/LiveTexture/)、皆さんのiPhoneでも動かしていただくこともできます。
山崎
僕、ラジオでこれを見せてもらって、全然感覚が違うと思ったんですよ。止まっている状態のテクスチャが今までの世界ですからね。
渡邊
コンピュータというか、スマートフォンの画面の中の、いわゆるバーチャルなテクスチャであっても、手の動きに連動してきらめけば、”自分が持っている感”というのが高まって、今までちょっと遠い存在だったものが、もう少し自分の身に近いものとして感じられるんじゃないかなと、そういう発想のものですね。
山崎
ラジオでお話を伺ったマウスの実験も気になったんですけど、もう一回ちょっと解説してもらってもいいですか?
渡邊
あ、それも実際にやってもらった方がわかりやすいかな。
  
ーテーブルにPCが用意される。
渡邊
マウスカーソルがいっぱい表示されていますね
渡邊
このカーソルの中にひとつだけ、いま山崎さんが動かしているマウスと連動しているものがあるんですよ。これ、横で見ている人間にはまったくわからないんですけど、実際にマウスを操作すると「あー、いたいた」ってすぐにわかると思いますよ。
山崎
えー?あ、わかった(笑)。これですよね?
渡邊
(PCを操作してダミーのマウスカーソルを消す)はい、正解ですね。よかったら、みなさんやってみてください。
 
ー参加者全員が実験にチャレンジ。結果は、全員みごとに自分のカーソルを発見!
山崎
これがわかるってことは、マウスが透明性を獲得しているってことですよね。もう、自分の体の一部というか、つながっているというか……。
渡邊
そういうことですね、はい。ちなみに、ダミーの数を増やすと難易度が上がります。ちょっと50くらいまで増やして……。
山崎
やってみていいですか?
渡邊
どうぞ。
山崎
やべ、全然わかんない……あ、わかった!
渡邊
おー、わかりましたか?あ、正解ですね。実は、もっと難しくする方法があって。
山崎
ちょっと、なんで得意気なんですか(笑)
渡邊
自分が操作しているマウスに遅延を与えるんです。つまり、連動を乱すんですね。例えば1.5秒くらいずらして……、どなたか、これでやってみてください。
参加者
あれ、ぜんぜんわからない。これかな?
渡邊
あー、違いますね。まあ、ここまでわかりづらくしなくてもいいんですけど(笑)この実験をどういうことに応用できるかと言うと、ATMなどのパスワードの覗き見防止ができるんじゃないかと。
山崎
なるほど。
渡邊
今、僕はマウスを動かして、自分のカーソルがどれかは分かっているんですけど、横から見ているとわからないわけで。ちなみに、今入れた数字わかりましたか?
山崎
全然わからない。
渡邊
このシステムが実際にATMに入ることはないかもしれないですけど、こんな感じで、自分には分かって他人には分からないってことは、ある意味ここで、動きが連動すると自分だけど、連動してないってことは他人というか。あと遅延が入っていくとだんだん自分じゃなくなっていくので、その遅延と連動で自己と他者みたいなものの境界になっているんじゃないのかな、という考察もできるようになるわけです。
  
ーダミーカーソルによるパスワード覗き見防止システムのデモンストレーションはこちらhttp://www.persistent.org/cursorcamouflage.html
渡邊
そもそも、「カーソルは身体の延長なのか?」ということを考えるきっかけになったものがあって、これ『VisualHaptics』っていうものなんですけど。(PCで別のアプリケーションを立ち上げる)
山崎
これも、実際にやってみる系のやつですね。
渡邊
そうですね、やってもらわないとわからない(笑)これ今、トタンの絵が画面上に表示されていますけど、この絵をなぞるようにマウスを動かしてみてください。
山崎
あー、トタンの質感にあわせて、マウスカーソルが振動するんですね。
渡邊
他にも立体感の表現とかあって、この球体の絵とかわかりやすいと思うんですけど。
山崎
なるほど、マウスカーソルのサイズの拡大縮小で立体感を表現してるのか。これ、確かに奥行き感が出ますね。
渡邊
普通、3Dっていったら画面側がダイナミックに変わるものですけど、これはカーソルしか変わってないけど、よっぽど3D空間が体験的になると思うんですね。
山崎
確かに、そうですね。
渡邊
他にも、写真を使った奥行き表現とか、風を表現したものとかもあるんですけど。視覚情報だけなのに、何でこんなに感触があるんだろうと。そこで「カーソルは身体なんじゃないか」ということに疑問を持ち始めて。そこから、さっきのダミーカーソルの実験につながったんですね。
山崎
なるほど。僕は少し演劇をやっていたので、体験至上主義みたいなところが結構あって。だから、僕が言う”身体性”って本当に触覚とか空気みたいな、外的な何かを察知する感覚みたいなものだったんですけど、それが今ちょっと崩された感じがします。
渡邊
確かに演劇とかやっていたら、ちょっと身体性の感覚が違うかもしれないですね。
山崎
この視覚情報から触覚を得る感じって、ゲームとかにはあるかもしれないですね。
渡邊
ゲームはこういうことを実際にやっていますね。ただ、いろいろなゲーム会社ごとに工夫はあるんですけど、「これが視覚的な触覚です」と意識的にシリーズ化しているのは、今までにないかもしれませんね。
山崎
ゲームって今、コントローラーが震えたりするじゃないですか。
渡邊
あれは結構、自己帰属していなくて、コントローラーの輪郭というか、「俺は今、コントローラーを握っているんだ」って感覚を意識させちゃっている気がしますね。
山崎
透明化の逆を行ってしまっている?
渡邊
そうですね。あれならよっぽどBダッシュの方が自己帰属してくるわけです。ただ、こういう感覚について本とかラジオで伝えるのは結構むずかしくて、実際にやってもらわないとわからないので(笑)
山崎
せっかくなので、下に行って飲みながら、皆さんにもやってもらいましょうか。
  
—この後、参加者全員による体験会に。参加者がチャレンジした「手触り感提示システム」は、こちらで体験していただけます。http://www.persistent.org/visualhaptics.html
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