銀座四次元ポケットpresents 山﨑晴太郎の銀座トークサロン銀座四次元ポケットpresents 山﨑晴太郎の銀座トークサロン

隔週水曜19:00-20:00ON AIR

EVENT REPORT

vol.112015.10.3019:00-20:00

松浦 新平 × 山崎晴太郎 / REAL TALK SALON

山崎
ラジオはいかがでしたか?新しいスポーツをつくるということで、ラジオでは話せないような苦労も沢山あったと思うんですが…。
松浦
やっぱり、フットゴルフに関しては、ルールもゴルフのソフトを使ってやっている競技なので。ゴルフマターの比重がすごく大きくて、そのへんで苦労することは多いですね。
山崎
ゴルフ業界って、結構ストリクトなイメージがあるんですが、最初に行った時はどんな反応だったんですか?
松浦
日本ではじめてフットゴルフのイベントをやる前日に、宇都宮でゴルフ関係の方々と会食があったのですが、その時は、本当に厳しいお言葉をいただきましたね。
山崎
やっぱり、そうですよね。
松浦
なかなか、40歳を過ぎて人からそこまで責められることはない、というほどに(笑)。やっぱり、ゴルフをされている方は、ゴルフ愛がすごく強い。もちろんそれはわかっていて、そういう場に行ったのですが、思っていた以上にすごくてですね。正直、本当に、たじろぐと言うか…。
山崎
そういう障壁って大きいじゃないですか?新しいことをやろうと思ったり、いろいろな業界を越えていこうとする時って。だけど、そこで萎えずに「それを乗り越えていこう」とするためのギアって、どこにあるんですか?
松浦
やっぱり、そういう逆境的な状況が嫌いじゃないんですよね。今日の参加者の中に、子どもを持つお母さんっていらっしゃいますか?子どもって、「魔の2歳児」って言われていてね。2歳の子どもで、男の子なんかは特に「だめ!」って言うと「GO!」みたいな感じになるんですけど、僕の場合、そのまま大きくなってしまった感じで…。「だめ!」って言われると、「GO!」と思ってしまうスイッチが付いている、みたいな(笑)。
山崎
ちょっと酔ってますか?(笑)でも、今もまだ、そういう障壁は残っているんですか?それとも、だんだん市民権を得てきて、いろいろなメディアでも取り上げられて、少しずつ業界が変わってきたな、という感じですか?
松浦
まだまだですね。おかげさまで、主要なメディアの方々に取り上げていただいていますが、とは言え、まだまだ一般の方々からの認知は薄いですし。ゴルフの方々にしても、「コースでサッカーをやる」と思っている方々も未だにいますから。そこはやっぱり、我々のほうで誤解を解くと言うか、理解を深めていただくための喚起をしていかないといけない、という感じはありますね。
山崎
僕はゴルフをやらないので想像がつかないんですが、ゴルフ場では、グループが順番に回っていく感じなんですか?
松浦
そうですね。基本は4人を1組として、1組ずつ出ていきます。
山崎
そうしたら、前の人はゴルフをやっていて、間にフットゴルフが挟まって、次の人がまたゴルフをやっている、という図式にもなりうるわけですか?
松浦
実は、アメリカではそれがなされているんですね。ただ日本に関しては、そうなるにはまだまだ数年かかると思いますね。やっぱり、「ゴルフボールが当たったら危ない」というようなリスクを考えてしまう部分もありますし。後は、まだどうしても、サッカーをやっている人とゴルフをやっている人の感覚の違い、というものを心配するような声も根強いですね。
山崎
それはスキーとスノーボードみたいな、そういうノリに近いんでしょうか?
松浦
まさに、それですね。やっぱり当時、スキーはちょっと高貴なものとしてあって。その、高貴なスポーツというイメージがある中に、横乗りのスノーボーダーが入ってきました。その時にやっぱり、現場では相当軋轢もあったみたいですし、横乗り文化は単純に、ああいうオフィシャルなところでは、なかなか受け入れられなかったんでしょうね。ただ、時間が経っていけば、もう半分半分か、むしろスノーボーダーのほうが多いんじゃないか、という。
山崎
それこそ、松浦さんは本業で、スポーツと音楽の融合といった部分のビジネスをやられていて、そこから運営母体として入っているじゃないですか?フットゴルフに関しても、いろいろなスポーツ業界の常識というものが頭の中に入ったうえで、はじめられたと思うんですが、その上で、なにか大切にしていることはありますか?
松浦
やっぱり、現場感だと思うんですよね。私はここ数年、あんまり現場に行かなくなっていると言うか、終わりがけに行って、挨拶して帰る、みたいなことをやってきましたけど。日本においては、フットゴルフは自分が言い出しっぺというのもあったので、やっぱり自分が先陣を切って、現場でもやらなきゃいけないと思っています。明日も実は、九州に行きますけど、朝から仕込みをして、雑用をして、実際にイベント時は運営で動いて、終わった後に片づけをしたりして、みんなでシャワーを浴びて帰る、みたいな。まだまだ、事業としては成り立っていないんですが、やっぱり「その現場で朝から晩まで汗をかく」ということに対して、もしかして今までスポーツをやっていなかったり、ある程度なにかを極めていない人にとっては、「意味ないじゃん」みたいに思ってしまうこともあるのかな、と。
山崎
「お金にもならないし」みたいな感じですか?
松浦
そうそう。でも、お金ではない充実感とか、大会に参加してくださった方が笑顔で帰られて「またよろしくお願いします」なんて言葉をいただくと、もうすごく気持ちがよいと言うか…。だから、そういう現場感というのは、もしかしたら数年忘れていたもので、それをフットゴルフがちょっと思い出させてくれたのかな、というのはありますね。
山崎
「お金にもならないし」みたいな感じですか?
松浦
そうそう。でも、お金ではない充実感とか、大会に参加してくださった方が笑顔で帰られて「またよろしくお願いします」なんて言葉をいただくと、もうすごく気持ちが良いと言うか…。だから、そういう現場感というのは、もしかしたら数年忘れていたもので、それをフットゴルフがちょっと思い出させてくれたのかな、というのはありますね。
山崎
ラジオでも話しましたが、スポーツってすごく不思議な力があるじゃないですか?「世界共通の身体的言語」みたいな側面ももちろんありますし。僕もずっとサッカーをやってきましたけど、大人になって「動かなきゃ」とか「運動しなきゃ」って思う気持ちと、あの当時の気持ちって全然違うじゃないですか?正直、「楽しいからやる」以外の答えがない、みたいな…。
松浦
本当にそうですね。
山崎
だけど大人になるにしたがって、どんどんそこに理屈がつくようになって、「これは●●のためにやっているんだ」とか。逆に言うと、先が見えないと初動が動かなくなる、と言うか…。でも、それだけの気持ちだったら、フットゴルフってここまで来てないと思うんですね。「事業性がどうなんだ?」とかではないところに、みんなの気持ちがないと、ここまでのスポーツにはなっていないのかな、と。
松浦
まさにおっしゃる通りで。たとえば、仕掛けにおいて、MBAを勉強された方だったら、ある程度ビジネスモデルというのは、だいたい同じようなフレームワークで当てはめて、それをベースにやってきたわけですよね?
山崎
ビジネス的にやる、という感じで。
松浦
一時、我々も「そういうのをやらなきゃいけないのかな」と思いながら、フレームワークに当てはめて事業を組んできた時もあったんですが…。なんか「しっくりこないな」と。もっと言ってしまえば、「人のせいにしてしまう」と言うか…。だったら自分たちの直感に基づいて、自分たちの感性をちゃんと表現しよう、と。うまくいくかいかないかなんて、実は世の中で誰もわからないことであって。そこで自分たちの現場のバイブスと言うか、そういうものを注入していくことによって、いろいろなものがすごくいいふうに動くのかな、と。
山崎
やっぱり、そういうものですか?
松浦
そう思いますね。音楽業界の名のあるアーティストの方たちと一緒に仕事をすることが多いんですが、ミリオンセラーを出しているアーティストさんと飲むと、必ず聞くんです。「あの歌って、どのくらいでつくれたの?」って。そうすると、だいたい皆さん「いや、思いつきですぐに書けましたよ」って言うんですね。時間をかけて、研究して「こういう歌が売れる、と書いた歌ほど売れません」と。やっぱり、自分が「本当に楽しい」と思って、それが伝わるようなものでないと、人の気持ちは動かないと思いますね。
山崎
そうですよね。それと似たような話は、デザインの世界にもいっぱいあって…。デザインって、一瞬で生まれますからね。それができなくて、徹夜してつくったデザインほど、後から見てみると突き抜けていないんですよね。
松浦
ああ。やっぱりそうですか?
山崎
徹夜なんかしないほうがいですよ。もちろん、やらなきゃいけない時は、やるんですけど。結果、つくったものが抜けていかないのは、ほぼ確定していて…。
松浦
だけど、なんか大人って徹夜したがるでしょ?
山崎
そうですね。「これだけの時間をかけてやりました」みたいなところで満足してしまう人も多くて…。「本当はそこじゃないから」みたいな感じなんですけど。
松浦
なるほどね。
山崎
やっぱり、なにかを生み出す人も人間なので、その人の最も素直なところが、一番派生していく部分っていうのはあるのかもしれないですね。それこそ、最初に松浦さんが「フットゴルフだ!」と直感的に感じた時に、まわりは誰もピンとこなかった、と。でも「絶対におもしろいはず」と松浦さんが信じていたから、徐々に周りに派生してきたわけですよね。みんなも「あれっ?これはおもしろいかもしれない…」みたいな。
松浦
結局、言い続けるしかないんでしょうね。要は、さっきも言ったように、100回シュートを打って、そのうちの1回だけでも、まわりの人から反響が返ればいいんじゃないか、という感覚でいるんですよ。100打数100安打、そんなのを狙っていたら疲れちゃうし。ちょっと諦めの境地で物事を言っていくと言うか…」。
山崎
でも、それを言い続けることは止めない。
松浦
止めないですね、それは。たぶんね、うちのスタッフなんかは、僕がなんか言うたびに「またかよ」みたいな気持ちがあると思うんですよ。「またなんか言ってるぞ」みたいなのは、たぶんあると思いますね。でもそれを言わなくなったら僕じゃないし、僕らの会社、組織体でもない、というのはありますね。
山崎
そんな熱い想いがあるなかで、今後フットゴルフは日本でどうなっていくでしょうか?
松浦
そうですね。やっぱりまずは、現場の協会の人間だったり、プレーヤーたちが、その日「楽しいな」と思ってもらえるようになってもらいたいな、と。明確なビジョンとしては、誘致して、2020年の東京オリンピックの後、下半期に日本でワールドカップを開催したい。その間に、今、世界のフットゴルフ協会の会長たちと「オリンピックの正式種目にしよう」という話をしています。だから、直近のビジョンとしては、2020年のワールドカップ日本誘致と、オリンピックの正式種目になること。その先にあるのが、本当に新しいスポーツ文化の構築という部分ですよね。
山崎
なるほど。そうやって、フットゴルフというものを文化として成長させていく時に、今度は「興行として成立させなきゃいけない」という別のベクトルが出てくるじゃないですか?その時に、フットゴルフを見ている人とプレイをする人っていうものを、どうやって融合させていくか、というビジョンもあるんですか?
松浦
そうですね。実は、協会としての来年以降のアプローチとして、ゴルフ場をフットゴルフ専用パークみたいな形で運営することが、ほぼ決まっていて。そこに、見る人とやる人をリアルの場で呼び込みたいな、と。でも、そこでは「フットゴルフをやってもらおう」なんておこがましく思っていなくて。と言うのは、普通の人に「年間、何回スポーツをしますか?」って聞くと、「1、2回」っていう答えが結構多かったりするんですね。1年間で、ですよ。
山崎
まぁ、でも、そんなものかもしれないですね。
松浦
意外とそうだと思うんです。そういう人たちに対して、「フットゴルフをやってみませんか?」なんて、そんなおこがましいことは言えないと思うんですよ。ついつい、スポーツをやっている人間とか、スポーツを仕掛けている人間って「うちのスポーツは誰でもできるので、ぜひやってみてください」って言いがちで。それは、いろいろなスポーツをやっていて、幅がある人間に対してアプローチする言葉だと思うんですが、やったことのない人間に、そのアプローチは絶対にナンセンスだと思っているんですね。
山崎
なるほど。
松浦
そういった時に、「どうやって我々が運営するフットゴルフの場に来てもらおうか?」という試みを、今はちょっと企んでいまして…。日本初、もしかしたら世界初かもしれないですけど、そういう新しい文化構築というのは考えていますね。
山崎
そうすると、社会的に、スポーツというものが、生活とちょっと距離ができているかもしれない、と。その距離をダイレクトにつなげるのではなく、なにかの媒体を設けてつないでいこう、という感じですか?
松浦
まさにその通りですね。だから、「スポーツをやってもらう」のではなくて、「スポーツを知ってもらう」と。やらなくていいんですね。「身近に感じてもらう」っていうアプローチをやっていきたいな、と。それがフットゴルフだったらなおいいな、とそういうイメージですね。
山崎
その新しい取り組みは、いつ頃から動かれるんですか?
松浦
年明け、春ぐらいにはすぐの予定です。ちなみにセイタロウカップもね(笑)。
山崎
ああ、そうです(笑)。それもやりたいなと思っていまして。僕はゴルフをやらないので、全然ルールがわからないんですけど…。さっき「コンペみたいなものができるんじゃないか?」という話になりまして。僕のクライアントさんたちにスポンサーになってもらって、商品を提供してもらって、フットゴルフ協会が運営する会場で“セイタロウデザインカップ”をやれたらいいな、と勝手に思っています(笑)。
松浦
はい、ぜひ協会公認の大会として(笑)。
山崎
了解です。それは別途、また相談させてください(笑)。ちなみに、フットゴルフは女性も一緒にできるものなんですか?
松浦
もちろん、女性の方も大丈夫です。今年の夏に軽井沢でフットゴルフをやったんですが、その時に女性の方やお子さんたちも来てくださったんです。やっぱり僕らは「誰でもできますよ」っていうアプローチはするんですけど、とは言え、「サッカーボールを蹴ったのって小学校の体育以来なんです」みたいな人たちに対して、「誰でもできますよ」って言うのは横暴だと思うんですよね。やっぱり痛いですしね。だから、1,000円くらいで売っているようなゴムボールを用意して。そういうちょっとした気遣いじゃないですけれども、そういうことによって、やっぱり女性のやりやすさ、ハードルをどんどん下げていくというのも協会としては今後努力していきます。実際に、軽井沢でやった時は大好評をいただけて、「足が痛くない」って、結構大事だったりするんですね。
山崎
スポーツ軸から考えると、まずその概念がないですもんね。
松浦
そうなんですよ。僕らが本当に気をつけないといけないのは、日本フットゴルフ協会というスポーツ団体を名乗っていますが、マス的に言えば、やっぱりストイックな人たちってすごく少ないんですよ。その人たちより、やっぱり「1年に1回しか運動しない」みたいな、そういう人たちに、いかに知ってもらうかを考えると、協会としてのアプローチがおのずと変わってくるのかな、という感じがしますよね。
山崎
スポーツ団体の固さが取りざたされるニュースって結構あるじゃないですか?それとは真逆のアプローチですよね。
松浦
本当にね、ニュースを見ていて「だめだな」と思うことって多いですよ。「なにが大事か?」というふうに考えると、おのずとアプローチの仕方は違ってくると思いますけどね。
山崎
そうですね、ありがとうございます。実際に、皆さんもフットゴルフについて知りたいことがいっぱいあると思うので、続きは下で話しましょうか?
松浦
はい、ありがとうございました。
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