銀座四次元ポケットpresents 山﨑晴太郎の銀座トークサロン銀座四次元ポケットpresents 山﨑晴太郎の銀座トークサロン

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MINI REPORT

2017.05.14

天野 太郎 vol.1

5月14日の文化百貨店。4組目のゲストは横浜市民ギャラリーあざみ野主席学芸員で多摩美術大学美術学部芸術学科非常勤講師の天野太郎さん。アメリカの写真家ロバート・フランクの展覧会を開催した際、フランクさんと何度も会ううちに写真家の存在意義を感じ、そこから写真への興味が一層湧き出したという天野さんに写真を中心としたお話しを伺いました。

現在の写真の流れ

写真専攻だった山﨑。写真家の事を授業で習っていた時には、どんどんアートな方向を学んでいたのだとか。天野さんによるとアートに寄ったような抽象的な写真が盛んだった時代もあったようですが、最近はリアルな写真ならではの表現に戻っているとのこと。

市民ギャラリーあざみ野

2年前に横浜市民ギャラリーあさみ野に配属されてからは学芸員が少なく、ご自身が1から企画に携わるようになって、石川竜一さんや新井卓さんといった次世代の作家を紹介できるようになったそうです。しかも市民ギャラリーあざみ野は無料で観覧できるので、面白味も感じていらっしゃるようです。

モノ選びの判断基準

市場が好きで、海外でも出張に行くと見に行くという天野さん。食べ物にまつわる話が非常に面白い。そんな流れで少し前は“塩”を集めていたそうです。塩の話をすると、どこの国の人も身を乗り出して、いろいろ紹介してくれるのだとか。

美術館とは何か?

ヨーロッパが発祥のシステムですが、ルーブル美術館に展覧会を調べて行く人はいなくてコレクションを観に行っている状態ですが、日本だと開催している展覧会を調べて観に行っているというのが現状。そういった部分で考えると「美術館=コレクションがあること」というのが本来の言葉の意味なのだそうです。ちなみに、新国立美術館は英語の表記では「Japan National Art Center」。コレクションがないので「Museum」とは付かないそうです。
天野さんが、コレクションが魅力的だと思うのは「東京国立博物館」と「東京国立近代美術館」。2つを見ると古代から現代まで流して見えるので、ぜひ見て欲しいとのこと。そして、もう1つオススメしたいのは二子玉川の静嘉堂などのプライベート美術館。明治時代の人たちは、見識があって自分で決めていたそうですが、そのコレクションのセンスが素晴らしい!と感じていらっしゃるようです。

アートと美術館について伺っているところで、閉店のお時間となりました。5月20日には、横浜市民ギャラリーあざみ野でアーティスト向けの実践講座の1回目が行われるとのことです。興味のある方は、ぜひご参加ください。次回5月21日も天野さんにお越しいただきます。お楽しみに!

横浜市民ギャラリーあざみ野主席学芸員/多摩美術大学美術学部芸術学科非常勤講師

天野 太郎

北海道立近代美術館勤務を経て、87年の開設準備室より横浜美術館で国内外での数々の展覧会企画に携わる。美術評論家連盟所属。主な企画展覧会は、「ニューヨーク・ニューアート チェース マンハッタン銀行コレクション展」(89年)、「森村泰昌展 美に至る病―女優になった私」(96年)、「奈良美智展 I DON’T MIND, IF YOU FORGET ME.」展(2001年)、「ノンセクト・ラディカル 現代の写真III」(04年) 、「アイドル!」(06年)、「金氏徹平:溶け出す都市、空白の森」展(09年)など。横浜トリエンナーレ2005キュレーター、同トリエンナーレ2011、2014キュレトリアル・ヘッド。多摩美術大学、城西国際大学、国士舘大学非常勤講師。