銀座四次元ポケットpresents 山﨑晴太郎の銀座トークサロン銀座四次元ポケットpresents 山﨑晴太郎の銀座トークサロン

隔週水曜19:00-20:00ON AIR

MINI REPORT

2017.10.08

富井 雄太郎 vol.2

10月8日の文化百貨店。先週に引き続き建築や美術などの本を作っている出版社、株式会社ミルグラフ(millegraph)代表の富井雄太郎さんにお越しいただきました。

国宝・閑谷学校|Timeless Landscapes 1

富井さんを番組にお招きするきっかけが『国宝・閑谷学校|Timeless Landscapes 1』という1冊を山崎が目にしたことから。その1冊の話をお聞きしていきます。
富井さんが写真家の小川重雄さんから、“個人的に作品として撮ってきた写真を本にまとめたい”と相談を受けたところから始まったという企画で、建築・ランドスケープが時間によって変化していく事を表現しようというコンセプトのシリーズ。その第1巻が今年発売されました。建築写真の世界でデジタル写真がメインになって10年ほど経過したことで技術が安定。デジタル技術によって初めて表現できることがあるそうで、現代ならではの新しい建築写真の表現になっている、と言います。一見普通の写真に見えるものでも、様々な工夫や調整がなされているそうです。

そんな1冊を見た山崎は、「写真、装丁、紙の質感、キャプションの置き方など、建築とのズレを多くの写真集に覚えているけど、Timeless Landscapesは、すごい高い次元でまとまっている」と感じたと話します。山崎が感動したという1冊を、ぜひご覧になってください。
「millegraph」Webサイト http://www.millegraph.com/

 

犬島「家プロジェクト
国宝・閑谷学校 | Timeless Landscapes 1

建築の見方

仕事で関わった建築は、特別な存在になるという富井さん。国内ならば豊島美術館や犬島の「家プロジェクト」、Timeless Landscapesで取り上げた閑谷学校がオススメの場所だと言います。そんな富井さんに“建築を見るコツ”を伺ってみると「たくさん見ること」とのご回答。いろいろ見ていく中で、比較ができるようになるということです。建築に興味が湧いてきたという方は、気になる場所を訪れていくことで、より理解できるようになるかもしれませんね。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
犬島「家プロジェクト」

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
内藤礼|1985-2015 祝福

 

書籍に対する思い

紙の本がなくなることはないと思うけど、紙でなくて良いとも思うこともあるという富井さん。紙と電子書籍が共存していくと感じながら、手にした人にとって特別なモノになって欲しいとの気持ちを込めてmillegraphでは本を作っていると言います。本も会社も人の寿命よりも残ることができるので、次の時代の人にも繋がるようなものであって欲しいというのが、富井さんのモノづくりに対する思いのようです。

文化百貨店でスペースを持つなら

富井さんが文化百貨店に一角を持つなら「食事ができたり1泊ぐらいできる、売買だけではない場所を作りたい」とのこと。建築という、場所と時間が生み出す魔法を見てきた富井さんらしいスペースが生み出されそうです。

建築と書籍という、人と寄り添いながら長い時間存在しているものを扱っている富井さん。現代のテクノロジーを活用しながらも、独特の世界観を持ったお話しで、あっと言う間にお時間に。建築や書籍への見方が少し変わった2週間でした。

株式会社ミルグラフ代表取締役

富井 雄太郎

1979年 東京に生まれる。2002年に早稲田大学理工学部建築学科を卒業し、新建築社を経て、2010年に株式会社ミルグラフ(millegraph)設立。2012~2015年には東京藝術大学美術学部建築科 教育研究助手も務める。これまでひとりで7冊の書籍を編集・発行。
http://www.millegraph.com/