2017.08.20
HAYATO vol.1
写真をはじめたきっかけ
元々はフォトジャーナリストを目指して写真を始めたというHAYATOさん。小さい頃から、人の命に関心があり「なんで戦争をするのか?」と考えている子供だったそうです。しかし、勉強を進めて行く中で“写真を撮ること”にフォーカスを当てるようになったと言います。写真を撮って出すことに大きな責任を感じるようになっていくにつれて、戦地で撮影した写真を出していくということに、当時の自分が耐え切れないと思いアート写真、広告写真の方に歩みを進めてくようになります。
レスリー・キーに師事
名古屋のクラブシーンで撮影を続け、クラブでの写真展をきっかけに上京。上京して早々、Fuji Rock Festivalなどで大物ミュージシャンのライブを撮るなど、音楽シーンに密着した活動をしていたHAYATOさん。アンダーグラウンドシーンのマザーテレサと呼ばれている方の紹介で、レスリー・キーさんのアシスタントとなります。
「地獄でしたね。。。」
今だから笑って話せますが、当時は相当過酷だったようです。
• 毎日18時間ほど一緒
• 撮影
• 打ち合わせ
• 小物の手配(ヘリコプターを手配したことも!)
• モデルの手配
• スケジュールの共有
• 生活に関わる部分
レスリーさんの関するすべての事に携わっていたと言います。そして、「唯一“写真を撮られていないアシスタント”」なのだとか。レスリーさんは、アシスタントを家族のように扱う人なので、写真を撮るのは彼なりの愛情表現なのだそうです。“1000人のヌード”企画をレスリーさんが撮影している時、クビになったアシスタントや自分のおばあちゃんも呼ばれたのに、HAYATOさんは最後まで呼ばれなかったとのこと。レスリーさんに撮ってもらえていないことに、未だに少し未練がありそうなHAYATOさんです。
ニューヨークへ行ったきっかけ
2015年の9月からニューヨークに移住したHAYATOさん。きっかけは、日本にいた時に、あるシンガポールの会社から依頼を受けた際に、英語がわからず自分でコントロールできなかったことが悔しく、壁を感じ、もっと自分を超えていきたいと思い、英語を学べる環境に身を置くことを決意したそうです。HAYATOさんは、ニューヨークには色んな人種がいて、ルーツを大事にしていると感じると言います。それは、カメラマンも一緒で、日本人のフォトグラファーとしての魅力を形にしていかなければいけないと日々感じているようです。
そんなニューヨークで、日ごろ撮った写真を集めたのが、今回来日するきっかけになった個展。タイトルは「tohubohu」で、ヘブライ語で「混沌」という意味と言います。アメリカには、シュルレアリスムがストリートスナップを通じて街中に溢れていると思ったことと、自分の創作的な考えと繋がる部分があると思い、撮り続けてきたものから70点ほどをセレクトしたと言います。
この後、名古屋の黄金4422bldg.でも展示されます。名古屋では、フォトグラファーをされている奥様との合同展ということですので、タイミングの合う方は、HAYATOさんの世界観にぜひ触れてみてください。
公式サイト http://hayato-foto.com