2017.08.27
HAYATO vol.2
撮影現場で意識していること
フォーカスは気にしないようになってきているというHAYATOさん。ポートレートの場合は、モデルに合わせて指示をした方が良いのか否かという空気を意識していると言います。「カメラを通した時と、通していない時で雰囲気が違う」と感じているようで、その差を常に考えているそうです。また、HAYATOさんは、基本的に明るい現場づくりを心掛けているそうです。明るい雰囲気の中で、クールな画が欲しい時は、少しテンションを落としたり、流している音楽を変えたりしているとのこと。音楽、照明で空気を作り出せるように意識されているようです。
「やればやるほど、写真は哲学だなと思う」というHAYATOさん。フィルムでもデジタルでも“写真の神様が下りる隙間”を意識していると言います。篠山紀信さんの言葉なのだそうですが、あえて偶然性が生まれるようなことを実践しているそうです。特にデジタルでは具現化し過ぎてしまうので、あえてムービングライトを使ってみたりだとか、隙間を生み出す挑戦もしているようです。
コマーシャルワークとアートワーク
仕事として依頼されるものには、“自分の色を求められている案件”と、“求められた形を出す技術者としての案件”の2通りあると思うとHAYATOさんは言います。どちらでも「隙間を作る」ということは意識しているそうです。アーティストとしてのカラーが仕事に反映されていくのが理想ということですが、「色んなことをやっていきたい」ので柔軟に取り組んでいきたいと考えている様子です。
忙しくなると作品づくりに時間を割けなくなってくる人が多い中、山﨑はHAYATOさんが熱心に作品に取り組んでいるように感じています。その事を問うと、「独立した時に作品がすごく助けてくれた」というのが継続している理由なのだそうです。作品をきっかけに、色んな人が声をかけてくれたり、自分の作品に可能性を感じてくれてアメリカでスポンサーが見つかったのだそうです。「作品はつくり続けろ」という師匠や先輩からの言葉を実践してきた結果、自分の作品は裏切らないと思うという境地にたどり着いたHAYATOさんでした。
文化百貨店で扱いたいもの
ニューヨークの99セントストアで扱っているものを持ってきたいのだとか。HAYATOさん曰く「すごくクオリティが低い。。。」なのだそうです。そんな99セントストアのアイテムを見て、ジャパンクオリティが高いと思う反面、日本人が神経質すぎる部分もあると感じたと言います。そんなモノでも文化レベルの高いNYでは生活が成り立っているという事を知ってもらいたいというお話しでした。
留学していたニューヨークの現在の様子を聞けて、懐かしい感じがした山崎はまだまだ話し足りないようですが、この辺りで閉店のお時間となりました。HAYATOさんの作品は、オフィシャルサイトやInstagramで、ぜひご覧ください。
公式サイト http://hayato-foto.com
Instagram http://hayato-foto.com