2018.08.12
KYOHEI vol.2
転機となった1曲
「自分たちの音楽に向き合っていたら、気づいたら10年経っていた」というのがKYOHEIさんが10年を振り返って感じること。その10年を振り返ってみて、大きなターニングポイントとなったのは2010年に発表した楽曲『まなざし』だと言います。
自分たちなりのボーカルデュオを探りながらも、どこを目指すのが正解なのかわからなかったというデビュー間もない頃。『まなざし』によってHoney L Daysに“応援歌”という1つの個性ができ、表現する使命を与えられたような気がしたのだとか。2人で歌うからこそ出てくる熱量や圧が、応援歌というテーマにマッチし、Honey L Daysの顔が出来ていったようです。
その次に、応援歌のイメージに捉われてラブソングが歌い辛い時期もあったそうですが、この10年での大きな転機は応援歌との出会いだったようでした。
そんなHoney L Daysの10年の軌跡が詰まったベストアルバムが8月29日にリリースされます。初めてHoney L Daysと向き合うという人にも、聞きやすい入口に最適なアルバムということです。詳しくは、ハニエルのホームページなどでご確認ください。
https://ameblo.jp/honeyldays/entry-12396519937.html?frm_src=thumb_module
また10周年に合わせて9月には全国10カ所でライブが行われます。Honey L Daysの生の歌声を味わいたい方は、こちらの情報もチェックしてみてください。
その他の活動
Honey L Dayでの活動以外にも、ミュージカルの音楽監督や映像関係の劇伴の制作も行っているKYOHEIさん。こちらでの活動は、「より自由に好きなモノしかやっていない」と言います。
特に映像作品の音楽となると、芝居の裏で鳴っているので、ハニエルの楽曲とは求められていることが全然違うようですが、色々できた上で「これがやりたい」と言える人になりたいというKYOHEIさんは、引き出しの多さを今は追求している様子。オーダーに対して、いくつもの案を出せる音楽性の広さを持ち合わせたいと視野を広げることを意識しているようです。
そんなKYOHEIさんが以前ハニエルで共演したのが、東京ニューシティ管弦楽団のフルオーケストラ。フルオーケストラをバックにKYOHEIさんがアコギを持って、ハニエルの2人が歌うというものだったようですが、かなり新鮮で刺激的な体験だったと言います。
同じ音楽なので、近い言語ではあるものの、まったく別物だったのだとか。オーケストラの音が良く響くホールで、音に歌が埋もれないようにするというのは、かなりハードルの高いチャレンジだったそうですが、お互いが真剣に取り組んだ結果、歌と曲のパワーが何十倍にもアップする手ごたえを感じた経験ができたようです。
文化百貨店で扱いたいモノ
番組恒例の「文化百貨店で扱いたいモノ」についても伺いました。今後、国境がなくなるような時代が来たら、個が薄まって個の遺し方が難しくなっていくのではないかとKYOHEIさんは考えているのだとか。そして、音楽をやっている理由のどこかに“個を遺したい”という感覚もあるようで、個を遺すための空間を作ってみたいと話してくれました。
ちょっと難しい話かもしれませんが、表現欲と性欲が一体だと感じている山崎は妙に納得。クリエーター同士で分かり合える部分があったようです。
といった所で、KYOHEIさんとお送りしてきた文化百貨店も閉店となりました。次回は、日本代表選手もサポートしているドリブルデザイナーの岡部将和さんをお迎えてしてお送りします。
今回の選曲
KYOHEIさんセレクト
Life goes on / Honey L Days
6月29日にリリースされた『その先へ』のカップリング曲。東日本大震災から6年経った昨年に感じた、現地との温度差のような思いを衝動的に書いたという1曲。
山崎晴太郎セレクト
Go Do / Jónsi