2019.10.20
NAOTO vol.2
カレーを好きになったきっかけ
分析することが好きだというNAOTOさん。和食だと、食べた時に何となく出汁や調味料を当てることができたものの、カレーを食べた時には、口の中で何が起きているのかがわからなかった事から、仕組みを理解するために、カレーの勉強を始めたとのだとか。
そして、ただ「カレーが好き」と公言するだけでは、話の広がりがあまり無いのではと考え、国内で唯一のカレーの資格である“カレーマイスター”を取得したと言います。
NAOTOさんによると、インドに“カレー”という言葉は無いそうで、混ぜるという意味の“カリー”が派生した形なのだそうです。日本人からすると、インド料理のほとんどがカレーに思えますが、それはスパイスを使っているからというだけ。実際には、スパイスを使った炒め物や煮物が全部、カレーに思えているだけのようです。
スープカレー協会の理事
カレーマイスターの資格と共に、スープカレー協会の宣伝担当理事という肩書もお持ちのNAOTOさん。札幌のスープカレー屋さんたちが、連絡網がきちんとしている札幌ラーメン協会を見習い、スープカレーの普及のために立ち上げた協会で、NAOTOさんも設立当時から関わっていらっしゃいます。
なぜ札幌でスープカレーが誕生したかというと、まずラーメンというスープを取る文化があった事。そして、“少年よ大志を抱け”のクラーク博士がカレーの日本に導入したという説があるほど、カレー文化が根付いている土地である事というベースがあるようです。そこに、薬膳カレーという漢方を美味しく摂取するというブームが相まって、スープカレーが広まっていったのだとか。
比較的新しい料理の印象があるスープカレーですが、生まれたのはおよそ45年前。最近のブームは、第4次ブームぐらいという、思いのほか歴史の長い食べ物のようです。
9枚目のアルバム『Polyvalent』
本業の話に戻って、今年1月にリリースされたNAOTOさんの9枚目のアルバムが『Polyvalent』。少し前に、サッカー界でブームになった、“価値が多い”という意味のある言葉をタイトルに冠した作品です。
色んなジャンルでバイオリンを弾いてきたNAOTOさんが、作曲の段階からそのジャンルに適した表現を探り、さらにバイオリンで表現するという正解を詰め込んだ1枚を作ろうという想いで、様々なジャンルの曲を入れたアルバムです。
レコーディングも楽しくできたというNAOTOさんですが、実は1つだけ悩みがあるようです。曲ごとの振れ幅が大きすぎて、ライブで表現する際に、なかなか頭の切り替えが大変なのだとか。しかし、その時の自分が考えてやってみた事を表現できたという事で、満足度の高い作品になっているとのこと。
まだ、全部聞けていないという方は、この機会に、ぜひチェックをしてみてください。
https://naoto-poper.com/9thalbum_polyvalent
文化百貨店で扱いたいモノ
番組恒例の“文化を扱う架空の百貨店でバイヤーをするなら?”という質問をNAOTOさんにもお聞きしました。先週のお話しにもありましたが、NAOTOさんのバイオリン人生は、おばあ様に百貨店で購入してもらったバイオリンからということで、百貨店に対して高尚なイメージを持っているそうです。
特別な場所だからこそ、良いモノを置いておきたいということで、“演奏者が来てくれて音楽を弾いてくれる”ことをやりたいと言います。普段、音楽は“聞きに行く”ものですが、音楽(演奏者)が出向いてくれる場所にして、バイオリンや音楽に生で触れて欲しいと話してくださいました。
といった所で、今週の文化百貨店は閉店となります。次回は、山崎晴太郎が愛してやまない2年に1度開催のフェス『Piano Era 2019』特集ということで、イベントを運営されている方々をお迎えし、魅力や裏側を伺っていきます。
今週の選曲
NAOTOさんのセレクト
Make a Change / NAOTO
山﨑晴太郎セレクト
Everything / yutaka hirasaka