2017.05.21
天野 太郎 vol.2
ヨーロッパの美術館事情
コレクションを見るのは無料、展覧会だけが有料というのがヨーロッパの美術館なのだそうです。そして、各美術館がコレクションに誇りを持っているということなのですが、現在、ヨーロッパの美術館は自力で作品を買えないのだとか。1900年代のジャン=ミシェル・バスキアですら100億を超えるという中で、美術館の経済力では何ともできない状況のようです。そこで個人コレクターとタッグを組んでいることが多いとのこと。コレクターは、美術館が必要とする作品を買って寄贈するか、または美術庫代わりに美術館に預けるという時代に入っているようです。
横浜トリエンナーレ
今年は3年に1度開催される横浜トリエンナーレが行われる年。過去2回、キュレトリアル・ヘッドを務められたのが天野さんです。駐車場の一角など普段展示をしない場所を含め、横浜の街を活かしたこの時だけの美術と街のコラボが魅力のイベント。ベネチアのビエンナーレが最古のイベントということですが、その時代の美術の最新の動きを知ることができることと大規模展示だから用意できるアートもあるということなので、街と芸術のコラボを是非楽しんでみてください。今年は8月4日~11月5日までの開催です。
http://www.yokohamatriennale.jp/2017/
架空の百貨店でバイヤーとして一角を与えられたら?
番組恒例の質問へのご回答は「食べ物」。ハモンセラーノ、プロシュートなど干し肉が中国までは製法が入っているのに、韓国や日本では残らなかったという例があるようですが、食べ物の歴史がわかるようなプレゼンテーションをしながら、食材を選ぶ、なおかつその食材を使った料理も食べられるそんな空間を作ってみたいという天野さんでした。
といった所で、今回も閉店のお時間となりました。次回5月28日は映画監督、脚本家、俳優の佐藤佐吉さんをお迎えします。