2018.05.20
やきそばかおる vol.2
エリアフリーの衝撃
年間に延べ800本のラジオ番組を紹介しているやきそばさん。その活動で欠かすことが出来ないのがラジコです。2010年にラジコが始まりましたが、その後に“エリアフリー”がスタートした時の衝撃は、かなりのものだったようです。
地域によっては、AM1局、FM1局しか聞くことができなかった場所も有りますが、エリアフリーの登場で、全国各地のラジオ局が聞けるようになりました。この事で、全国のリスナーの交流が始まったと言います。
例えばFMヨコハマで日曜朝6時から放送中の湘南情報に特化した『SHONAN by the Sea』には、全国の湘南好きなリスナーが番組へのメッセージやツイッターに集まって、繋がっているそうです。
アーティストにとってのラジオ
最近ではインターネットでのライブ配信が手軽に行えるようになりましたが、ラジオに対して強い想いを持っているアーティストがまだまだ多いようです。ファンなど元々興味を持っている人だけになりがちなライブ配信と比べると、ラジオはそれ以外の人への接点が多くなるので、新しいファンを獲得できる可能性が高いと言います。
また、番組を持っていると毎週自分の曲をかけることができたり、新曲を解禁できたりするという部分もアーティストがラジオをやりたがる理由なのだとか。番組をきっかけでファンの年齢層が広がっていったというのは、今も昔も変わらずにあるそうです。
パブリックに向けたラジオと、コアなファンに向けたライブ配信を使い分けていくのが、今のアーティストには必要なことのようです。
ライターへの転身
ハガキ職人から構成作家となり、ラジオやテレビの制作に携わっていたやきそばさん。今は、ライター、コラムニストとしての活動がメインということです。転機となったのは、14年ほど前。高田純次さんのファンというやきそばさんが、高田さんのラジオでの発言をまとめてご自身のホームページで発信していたのだとか。
すると、バラエティー番組の会議で、その発言集が資料として出回るなど、反響が大きくなったタイミングで、“高田純次特集”を組むという雑誌から、ライターとして声がかかったそうです。
そこから、「残る仕事をしよう」と考え、ライターへの道を歩み出すようになったということです。
インタビューのポイント
数多くの方へインタビューをされているやきそばさんに、話を引き出すコツも伺ってみました。
10割知っていても、2割だけ知ってます感を出す
これがポイントなのだとか。全部知っている人には「これ以上話さなくて良い」と閉じてしまうし、全く知らない人へも「興味が無いだろう」と話をしなくなるというのが、人の性のようです。
こういった相手の話を引き出す工夫を普段の生活から行っているというやきそばさん。プライベートでも色んな人から話を聞きだして、ネタ集めをしているのだそうです。
消しゴムはんこ
やきそばさんは、数年前に消しゴムはんこにハマっていたのだとか。集中して作業するのが、気分転換にちょうど良かったと言います。企業や商品のロゴを多く彫っていたそうで、スタジオにもお持ちくださいました。
昭和という感じの線の太いしっかりしたロゴが好きで、よく彫っているというやきそばさんに感化され(!?)、山﨑から少しロゴの流れについてお話しさせていただきました。
・ 高度経済成長期は、勢いを体現することが重要で、騎馬隊の旗のように戦い続けるイメージの赤いロゴが多かった
・ 2000年ぐらいからのリブランディングの流れでは、静的で知的なイメージで青いロゴが増えだす
・ その後、エコやピースフルなイメージを持たせる流れが出てきて、緑や角が丸いロゴが増え出した
簡単にまとめると、こういった歴史があるということです。やきそばさんは、高度経済期の勢いのあるロゴを中心に、消しゴムはんこを彫っていたようです。
文化百貨店で扱いたいもの
番組恒例のこの質問には、ラジオ好きな人が集まるトークハウスを作りたいとやきそばさん。個人でもラジオを聞けるし、店内にもラジオが流れる空間で、ふらっとパーソナリティが来て交流ができるような、そんな場所が作りたいということでした。
といった所で、今週も閉店のお時間となりました。次回は、ベルリン在住のフォトグラファー四方花林さんをお迎えしてお送りします。
本日の選曲
やきそばかおるさんのリクエスト
かかってこいよ/Nakamura Emi
山崎晴太郎セレクト
Lying Together/FKJ