2017.06.11
藤沢 とおる vol.1
漫画家にとって大事な存在とは
高校時代に描いてみたら友達の中でもうまい方だったから、漫画家への道を歩もうと決めたという藤沢さん。実は江川達也さんに弟子入りしたものの、3日で去った経験があるのだとか。藤沢さんは新人賞を獲得したことがデビューのきっかけとなりましたが、漫画家さんに弟子入りして師匠の所に出入りしている編集さんと仲良くなって、アドバイスをもらいながら新人賞にエントリーする作品を描いていくのが認められる近道なのだそうです。漫画家にとって“気の合う編集者と出会えるのか”というのが、実体験から大事なことだと感じているご様子です。ちなみに、藤沢さんはアシスタントとして真面目なタイプではなかったとのことで、編集さんと仲良くなってチャンスをつかんでいったそうです。
湘南純愛組!
出身は北海道で、中学時代は千葉で過ごしたので、湘南には縁がなかったという藤沢さん。当初は千葉を舞台にヤンキーものを始めようとしていたら、千葉を舞台にしたヤンキーものがすでにあったことなどから、湘南が舞台に描かれることになったそうです。「湘南純愛組!」では、バイクメーカーのイメージにキャラクターを合わせていったということ。藤沢さんはバイク雑誌ばかりを見ていたというバイク好きなので、自分がやりたかったカスタムを実現するための漫画だったともお話しされていました。当時、藤沢さんご自身が最も実現したかったというのが、GPzターボ。「あの加速感をやりたかった」と、改めて当時の憧れについてのコメントも飛び出しました。大のバイク好きだとは言え、人気漫画を連載している間は「乗る暇がなかった」とも。少し時間がある際に動かしてみようとするとバッテリーが上がっていたりと、その頃は充実したバイクライフではなかったそうです。
モノへのこだわり
コレクション癖はないという藤沢さんですが、機能的なモノがお好きだということで、新製品はかなりチェックされているようです。そんな藤沢さんが、今欲しいというのはVRゴーグル。一度体験されたそうですが、すごい没入感があって、そんなにお金をかけていないCGでも中に入り込めると感じたようです。そのVRゴーグルをつけて、バイオハザードをやってみたいと今は思っているというお話しでした。
といったあたりで、今回の文化百貨店も閉店のお時間となりました。リアルタイムで藤沢作品を読んできた山﨑にとっては、青春が蘇った30分となりました。次回6月18日も引き続き、藤沢とおるさんをお迎えしてお送りします。