2018.07.08
田中里沙 vol.1
山崎が田中さんと携わった奈良少年刑務所プロジェクトについては、こちらから
http://culture-dept.com/project/
29歳で宣伝会議の編集長に
バブルで就職がしやすかった時期に社会人になったという田中さん。売り手市場で色々と選択肢があったようですが、「3年ぐらい働いて三重の実家に帰ろう」と考えていたそうで、縁のある広告会社に就職されます。
就職して3年ほど経った時に、経営難の宣伝会議をその会社が引き継ぐことになり、手伝いをする所から雑誌の編集に関わるようになったと言います。さらにそこから3年ぐらいで編集長に大抜擢!新規ユーザーが伸び悩んでいる宣伝会議に若いユーザーを取り込もうという流れの中で、田中さんに白羽の矢が立ったそうです。
男女雇用機会均等法が施行された後とは言え、当時の雑誌では、女性誌も含めて編集長は50代男性がほとんどという時代。色んなモノを犠牲にしながら、シゴトをしてポジションを築いてきた先輩を見てきているので、自分たちの世代でさらにその裾野を広げるような思いを持って活動をしてきたと言います。
宣伝会議のつくり方
編集長を経て、現在は取締役として田中さんが関わっている宣伝会議。メディアに携わる人の愛読誌とあって「半歩先以上の情報を出す」という意識で制作されているそうです。
とは言え、半歩先の情報は世に出ていない事がほとんど。情報収集は、編集部員が業界の最先端の人たちと「面白いことはありますか?」とフィールドリサーチをする所から始まると言います。そこから上がってきたものを企画会議にかけて、採用されたものを並行して走らせていくという形で特集記事を作っていくようです。
現在、月刊では宣伝会議、販促会議、ブレーン、広報会議の4誌を発行されていますが、宣伝部の人や事業部人など、それぞれコアになる読者層が違っていると言います。読者のニーズにあった所にネタを振り分けながら、半歩先の情報を提供しているようです。
編集長のシゴト
田中さんは、編集長の1番大きなシゴトは「キャスティング」だと仰います。人の得意なことを見つけて活かすという部分を意識されていると言います。能力の高い人や専門的な力を持っている人を集めて、化学反応を楽しむのが編集長の醍醐味なのだとか。
また、編集長自身がメディアという意識も持っているそうで、日常的に色んな所に顔を出したり、色んな人の話を聞いてトレンドについて情報を集めながら、人と人や企業と地域を繋いでいくのが楽しみだと話してくださいました。
ついついて買ってしまうモノ
最後は、文化百貨店恒例のモノにまつわるお話し。文房具店が好きだという田中さんは、一筆箋やポチ袋が大好きなのだとか。ちょっとしたお礼をする時や、感謝の気持ちを記す時に便利なアイテムですが、最近は和紙やエンボス加工されたカワイイものも充実しているようで、ついつい買ってしまうということでした。
といった所で、今週の文化百貨店も閉店のお時間となりました。次回も田中里沙さんにお越しいただき、事業構想大学院大学のお話しもお伺いしていきます。
今週の選曲
田中里沙さんのリクエスト
愛をこめて花束を / Superfly
山崎晴太郎セレクト
Ode / Nils Frahm
Nils Frahm – Ode from Will Clempson on Vimeo.