2018.09.02
三潴末雄 vol.1
ギャラリストという仕事
ギャラリストとは展覧会の一角や自身のギャラリーなど、展示できるスペースを持っている人のことを言うそうで、自身で作家を選んで、企画・展示を行う人のことを指す言葉。三潴さんが、留学されていたロンドンやパリのギャラリストから学んだのは「自分が本当に惚れた作家をサポートしていく」ということだと言います。
作品に対するサポート、生活に対するサポートを行いながら、作家が世に出るためのPRを行うのがギャラリストの仕事だと三潴さんは考えているそうです。
一方、最近よく聞く“キュレーター”とは学芸員の翻訳。時代の流れや美術史をきちんとキャッチし、美術館など各所での展覧会の切り口やテーマを考えていくお仕事。同じようにアートに関わる職業ですが、ギャラリストとは、作家への向き合い方が違うようです。
ギャラリストに必要なこと
ギャラリストになるために三潴さんが大事だと考えているのは“作品を自分で買うこと”。作品は気分によって見え方が違ったりするので、24時間作品と生活を共にして、日常生活の中に、どういう風に存在するかを経験した方が良いと言います。
作家の事を理解するだけでなく、コレクションする側(購入者)の事を理解しながら、作家選び・作品選びをできることも重要な資質のようです。
そして、何よりも大事なのが「この作家のためにギャラリーを開きたい」という思い。作家に自分の人生を賭け、相手にもすべてを自分に預けてもらうような関係性がギャラリストと作家の理想だということです。
三潴さんの作家・作品選び
誰もが手を挙げるようなキャッチーな作家を手掛けるのは、自分の仕事ではないと思っているという三潴さん。まだ誰も知らないような作家や作品を取り上げることに喜びを感じると言います。
学校基準の絵の上手い・下手ではなく、作品から滲み出ている言葉にできないセンスや想像を超えたコンセプトが隠れている作品が人を惹きつけるのだとか。
その考えは、タイトルやキャプションにも当てはまるようで、作品の神秘性を保つためにもあまり説明をしない方が良いとか三潴さんは考えているようです。
三潴さんのついコレクションしてしまうもの
番組恒例の“ついつい買ってしまうもの”という質問には、「日本の若い作家の作品」と答えてくださった三潴さん。海外に行っていても、将来に才能が開いて欲しいとの応援の気持ちで日本人作家の作品を購入しているということでした。
といった所で、今晩の文化百貨店も閉店となりました。来週もアートについて三潴さんに深いお話しをしていただきます。
今週の選曲
三潴さんのリクエスト
Bohemian Rhapsody / Queen
山崎晴太郎セレクト
Black Cloud / Kodäma