2019.08.18
飯田 淳 vol.2
自身のブランドPARTOUZE
飯田さんの描いたイラストを用いたハンカチブランドが、PARTOUZE。フランスのアダルトショップをコンセプトにした原宿のお店に、ちょっとエッチな雰囲気がありながらも、オシャレでかわいいハンカチが並んでいると言います。
生産するのは最低ロット数だけで、売切れても再発しないという限定感が、ファンの人に支持されているそうです。
フルカラーで描かれた飯田さんの原画を、単色や少ないカラーでプリント。「絵がたまたまハンカチになったイメージ」ということで、飾っても良さそうなアートな雰囲気のハンカチです。お店には、いくつものラインナップが並んでいるそうなので、気になる方は、ぜひ原宿のショップまで、どうぞ。ちなみに、不定休ということなので、事前に電話で確認いただいた方が良いとのことです。飯田さんは店頭にはいらっしゃらないそうなので、あしからず……
アイテムへ描くということ
ご自身のブランドでのハンカチを始め、香水などの小物やTシャツなどのウェアなど、ファッション関連のコラボアイテムが多い飯田さん。ハンカチを見て、他のアイテムの依頼が来ることもあるようです。
イラスト作品は画材や素材を自分で決められますが、プロダクトは素材やカラーなど他者が介在して完成するモノ。やりにくさがありそうですが、担当者とやりとりしながら出来上がっていく楽しさがあると飯田さんは言います。
依頼を受けて描く時に意識をされているというのは、流行っているモノから外れていくこと。流行っている時点で、すでに遅れているので、ちょっとズラしたものを提案するようにしているそうです。
このように、価値観を提案し擦り合わせながら完成させるので、お互いのことがよくわかるというのがファッション関係のコラボのようで、1度仕事が決まったら長く縁が続く案件も多いのだとか。長く関係が続くことで、チャレンジできることも出てくるのでヒットする可能性も増え、良い効果があるとのことでした。
後進の指導
飯田さんは創形美術学校の校長を8年間務め、今も講師として学生を指導していらっしゃいます。長く学生の指導をしてきて「若い子は、結構概念的なので、それを外してあげる所から始める」ということを意識されているようです。出来ない所の方に目が行きがちで、自分の個性に繋がって行く良い所や出来ることを見失いがちなのだとか。
「同じ絵を描く人は2人いらない」という事で、良い所に目を向けるように導く一方で、それを武器にするには数を描く事だとも言います。イラストレーターとして仕事をしていくには、飯田さん曰く10年はかかるのだとか。その間に、デザインやアートをはじめ、色んなモノを見て、観察力を磨いて、それを作品にし続けて自分のイラストを作り上げていくことが必要だということでした。
文化百貨店で扱いたいもの
ファッションや音楽、アートなど様々なカルチャーから影響を受けてきた飯田さんが、文化を扱う百貨店でバイヤーをするなら、やってみたいのは「プラモデル屋」。スケールモデルのプラモデルがお好きなようですが、同世代のプラモデル愛好家が集える、プラモデルを選びながら立ち飲みできるような場所を作ってみたいということでした。
といった所で、今週の文化百貨店は閉店となります。次回は、DJ BAKUさんをお迎えしてお送りします。
今週の選曲
飯田さんのリクエスト
はらいそ / 細野晴臣 with Yellow Magic Band
山崎晴太郎セレクト
Rest / Brandt Brauer Frick