2020.04.19
菅原健一 vol.2
アドバイザーをする際に、重要視するポイント
前回のお話しにもありましたが、現在30社との関わりがある菅原さん。それ以外にも、多くのお話しを受けるそうですが、ご一緒するかを決めるポイントは「どれくらい本当に変わりたいかという想い」だと言います。
菅原さん曰く、アドバイザーの仕事は医師のようなもの。病(原因)を見つけて、処方(対策)を書いて、治療(改善)するのが業務。そういう意味では、病(原因)に対して、患者(クライアント)本人が、意識を持って向き合うことが重要なんだそうです。
菅原さんがお断りした企業の中で印象に残っているという4社は、問題に無自覚な企業だったようで、株価も下がり続けているのだとか……。
自社の課題を認識して、改善に取り組む意識が、アドバイザーとの協働において重要なことのようです。
社員同士のコミュニケーションを活性化させる術
テレワークや副業解禁の流れなど、就業環境の変化が取りだたされ、社員間のコミュニケーションも変化が出てきています。そんな中、経営目線からのコミュニケーション活性化を考えた場合「メリットを提示すること」が必要ではないかと菅原さんは考えているようです。
メリットと言うと金銭的な面に目が行きがちですが、それよりも“心理報酬”に着目すべきだと菅原さん。昨今の情勢もあって、孤独を感じていたり不安も多かったりするので「ありがとう」の一言を言ってもらえる環境であることで、自然とコミュニケーションが発生するのではないかということ。
また、活性化していないのに“やらない理由”がきっとあるので、その理由を取り除く事も素直なやり方だということです。
プレゼン力の磨き方
社内外問わず、働く上では大なり小なりプレゼンをする機会が出てきますが、なかなか上手くいかないという人も少なくないかもしれません。上手くいかないケースでは「自分はこう言いました」という内容になっている事が多いと菅原さん。
プレゼンは、相手に情報を伝えて気持ちを変えて、行動してもらうことなので、一方通行のコミュニケーションでは、なかなか結果に繋がらないと言います。
相手がいるトークなので、相手の頭の中に何が想像されているのか、描かれているのかを確認しながら、言葉を選んで話を進めていく。場合によっては、相手の頭の中に、自分の言葉で想像して欲しいものを描いてしまうという事がプレゼン力をアップさせるポイントだということです。
これからの時代に必要なスキル
働き方も含めて、様々な変化がある時代に必要だと思うスキルについても、菅原さんに伺いました。1つは「プログラミングなどのテクノロジーへの理解」。パソコンは人間のように忖度して動くことは無いので、正しくインプットをしないと正しいアウトプットにはならないので、そういう面から、ロジカルな考え方を学ぶ必要があるのではないかと言います。
また、もう1つは「ファイナンスの知識」。時代の流れがどんどん早くなり、危機的問題の派生も一層早くなる事が予想されるので、転んだ時に軽傷で済ませるスキルになると菅原さん。そのために必要なのが、ファイナンスの力なので、金銭面でリスクヘッジできる事は重要なスキルになっていくと話してくださいました。
文化百貨店でバイヤーをするなら
番組でいつも最後に聞いている“文化を扱う架空の百貨店でバイヤーとして一角を与えられたら?”という質問への菅原さんの答えは「笑顔の写真」。
マスクを付けて行動しなければならなかったり、不安が大きくなっている現在において、少なくなってしまった笑顔を集めた一角を作りたいと話してくださいました。
といった所で、今週の文化百貨店は閉店となります。次回からしばらくは、山崎晴太郎がテーマに合わせた音楽をセレクトしてお送りしていきます。
今週の選曲
菅原健一さんのリクエスト
tell me tell me / m-flo loves Sik-K & eill & 向井太一
山崎晴太郎セレクト
Blonde / Roger Eno , Brian Eno