2020.06.28
Salyu vol.2
Salyuという名前
“Salyu”という名前を、自分個人ではなく「大切に預かっているもの」と捉えているというSalyuさん。関わった人たちみんなで作ってきたモノだと感じているということで、日常の中でも、自分の好みとは別に「Salyuだったら、こっちを選ぶかも」という風に見つめているそうで、実演家としてのキャリアの中で、どういう選択が適切かを常に考えているようです。
「みんなで作ってきたもの」と言う一方で、“Salyu”という1つの生命として“更新させていく”という勇気も必要で、そのハンドルを自分で握りながら、より良い未来を選んでいきたいと思っていると言います。
スイッチの入るポイント
つい最近、事情があって、普段はやらない“唄っている所の動画”を撮る事になったSalyuさん。撮影したものを見返して、歌い出す時に明らかに人が変わっていのだとか。何がきっかけなのかを考えた所、“歌の呼吸”に入った瞬間に、日常とは違うものをコントロールし始めている自分に気づいたようです。
そんな風に、歌う瞬間にスイッチが入るSalyuさんですが、レコーディングの時とライブの時のスイッチが違うそうです。ご本人曰く、「それが正しいのか、考えているところ」ということですが、レコーディングの際には“デザインをしにいく”のだと言います。ボーカルのレコーディングは、基本的に最後で1人だけの事が多いため、Salyuさん自身が価値が感じられて、作品に触れた人が心を掴まれたり、魅力的に思うようなものを何度もやり直してデザインしていくイメージのようです。
一方で、ライブはバンドメンバーなど複数の人と同じ時間を歩んでいくことになるため、モチベーションが違ってくるようで、レコーディングの時に抱えていた“デザインをする”という要素を脇に置くこともあって「運動に比重がおかれてくる」のだとか。
同じ“唄う”という行為の中でも、シチュエーションによってスイッチの入り方やモチベーションが変わってくるのがSalyuさんのようです。
山崎晴太郎とコラボレーションするとしたら
声、歌の専門家であるSalyuさんが、“山崎晴太郎とコラボレーションするとしたら?”という質問に対しての答えは「デザインと機能が一致する世界を話したい」とのこと。
例えば、
―レコーディングを映像に収めようと最高のマイクと素敵な照明を用意したとして、その照明がノイズを放ってレコーディングに影響を及ぼしている
こういった状況ではなく、両方が機能を発揮できるような環境を音楽に起こせるような話をもっとしてみたいということでした。
と、色々な話で盛り上がった2人。恒例の“文化百貨店でバイヤーとして一角を扱うとしたら?”という質問には、「もっと語り合いたいので、ワインとかお酒」とSalyuさん。まだまだ、話し足りない2人なので、これから何か面白い事が実現するかもしれません。
たっぷりお話しをした所で、今週の文化百貨店は閉店となります。2週に渡って、どこにも出していない多重録音による1人コーラスのデモ音源を放送させてくれたSalyuさんとの放送は今週まで。
次回は、フェムテック関連のWebサイトなどを手掛ける株式会社ランドリーボックス代表取締役の西本美沙さんをお迎えしてお送りします。