2020.07.19
パントビスコ vol.1
パントビスコのターニングポイント
福岡出身のパントビスコさん。今と同じようなテイストのイラストを描いている子供だったと言います。小さな頃から作品を描き続けていたようですが、ターニングポイントとなったのがInstagramを始めたこと。
普及しだした頃のInstagramは、ラテアートなどオシャレな写真ばかりフィードに並ぶような状態だったのだとか。そんな中、ちょっとシュールなネタイラストは目立ったようで、フォロワーが増えていったようです。
そうやって始まったパントビスコさんのInstagramですが、フォロワーの8割が女性でその中の半数が25歳~35歳なのだとか。はじめた頃には、色んなテイストの作品をアップしていたそうですが、ある時「女性向けのテイストの方が、反応が良い」と気づき、そこからは女性を意識したネタを中心に投稿して、現在の55万人を超えるフォロワーにたどり着いたようです。
Instagramアカウント @pantovisco
ネタの見つけ方
多い時には、1日6作品。最近でも1日3作品はアップしているパントビスコさん。そのモチベーションの源は、「“いいね”やコメントを貰えることが、いつになっても嬉しいから」。発信しなければならないという義務感よりも、自身が楽しいからという面が強いので作品づくりが苦になることは無いようです。
1年で1000以上の作品をアップしている計算になりますが、ネタ探しは“歩いている時に見た面白い人”や“他の人のInstagram”からが中心なのだとか。それをスマートフォンにメモをして、どのタイミングでどのネタをアップするのか考えながら、作品を描いているそうです。
「時代を切り取るような高尚な意識は無い」と話されていましたが、生活の中で気になるけど素通りしているような事を、パントビスコさんが捕まえて「こうすれば面白くなる」という形で切り取って提出しているようなイメージなのだと言います。
純粋に作品づくりを楽しんでいることと、フォロワーと同じ目線でのネタという辺りが共感を呼んで、多くのフォロワーを獲得している秘訣なのかもしれません。
パントビスコが考えるSNSの特性
Instagramを早く始めていたからメリットがあったと感じているパントビスコさんは、今でも新しいSNSが出ると1度は試すようにしているそうです。そんな中で、SNSの使い分け形については、【Instagramは女性向けのマイルドな“あるある”ネタのイラストを中心】【Twitterは尖ったものが好まれる傾向があるので、言葉を多めに発信】という具合に、投稿していると言います。
ちなみに、最近始める方も増えているYouTubeもされていますが、動画は工程が多く時間がかかるため、1つの動画をアップするまでに「僕は、おそらくイラストを50個ぐらい描ける」ので、どうしても作業が後手に回りがちなのだとか。当面はInstagramを中心にした作品のアップが続きそうなパントビスコさんでした。
パントビスコさんがInstagramで投稿されている中で人気が高い、LINEでの「あるある」や「ありえない」と感じる架空のやりとりを作品にしたLINEシリーズ300作品をまとめた著書『パントビスコ ここだけの話だよ』が6月に発売になっています。
―「あ~これっね!」って共感できる作品があるはず(山崎晴太郎)
という1冊なので、ちょっとした癒しを求めている方は、ぜひご覧になってみてください。
といった所で、今週の文化百貨店は閉店となります。来週も引き続き、パントビスコさんをお迎えして、お送ります。お楽しみに!
今週の選曲
パントビスコさんのセレクト
消去法だけど愛してる / パントビスコ
一昨年のエイプリルフールにネタとしてつくった所、好評だったのできちんと作品したという楽曲。ベースとなっているのは、パントビスコさんが中学生の時に作詞作曲をしたものなのだとか。
山崎晴太郎セレクト
Eyes Closed and Traveling / Peter Broderick